子どもが欲しくても持ちたいと思えない

子どもを持ちたいと思えないのは育てる自信がないから――。米国医療機器メーカーの日本法人が、日・米・仏・スウェーデンの都市圏に住む、子どものいない18~39歳の女性計800人に調査した結果は、日本人にとって、老若男女問わず向き合い、考えるべき課題ではないかと思います。



日本人が子どもを将来欲しいと考える割合は、他3カ国との比較で最も低く――しかもいずれの年齢別でも日本が最も少ないのです――、その最大の理由は「子育てをする自信がないから」。


子育ては、みんな「初心者」からのスタートです。初めての経験に、自信なんてなくて当たり前ではないでしょうか。しかし日本では「母親は子育てに専念して当たり前」という昭和時代の価値観が、未だに一部で根強く残っていることは否めません。


参考:女性の意識が低いは嘘! 「昭和の価値観」が最大の壁(日経スタイル・WOMAN SMART)


しかし、子育ては、母親がたった1人でするものではなく、パートナーや母・父の両親、ご近所や園・学校も含めた社会の連携があって、初めて成り立ちます。その意識が持てず、あるいは認識が共有されず、ワンオペの「孤独な育児」のイメージが強い日本では、半分以上の女性が「自信がない」と答えることも納得できます。


さらに子どもが欲しいと思わない理由として、「現状のライフスタイルに満足しているから」との回答も他3国と比べて最低。つまり、人生の選択として、子どもがいないことを良しとしているわけではないことがうかがわれます。「体力に自信がないから」という回答が他3カ国よりも突出しているのも気になるところです。


またピルや子宮内避妊具(UID)、避妊手術など、女性主体の避妊方法や、緊急避妊ピルについて、他3国より20ポイント以上も「知っている」との回答が少なく、性感染病の予防法についての認知度も他3国の9~8割に対して、日本は56%と大きくかい離しています。


誰もが安心して子どもを産み、育てられる社会にするために――。現役世代の私たちがやるべきこと、将来母となる子どもたちに伝えていけることが、まだまだたくさんあります。


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